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2021年になったのも束の間、もう4月が終わろうとしています。2020年に引き続き、早くも各種ソーシャルメディア(SNS)は数々の仕様変更・アップデートを発表しました! その内容は「コンテンツ管理に役立つ新機能の導入」や「従来のサービスをより楽しめる新機能の追加」など多岐にわたり、どれもユーザーに配慮した内容になっています。
そこで今回は、Instagram・Twitter・TikTok・facebookにおいて、2021年1月〜4月に発表された仕様変更・新機能についてご紹介します。もしかすると見逃している情報があるかもしれないので、この記事を通して再確認してみましょう!
Instagram
2021年1月〜4月にInstagram(以下 インスタ)が発表した仕様変更・新機能には、以下の5つがあります。
削除したコンテンツの確認・復元が可能に
2021年2月2日(米国時間)、インスタは投稿をはじめとするコンテンツ管理に役立つ新機能「最近削除済み」を発表しました。これは、削除したコンテンツを確認し、かつ必要に応じて復元できるというもの。ストーリーズやIGTV、リールを削除すると、それらが最近削除済みのフォルダ内に移動し、そこで30日間保管されます。30日を過ぎるとデータは完全に削除されるため、それまでに復元するかどうかを判断しましょう!
なお、2020年10月にはストーリーズのアーカイブ機能の仕様変更が行われ、日付ごとに投稿を確認できるようになりました。この仕様変更も踏まえると、インスタ上のコンテンツの管理がよりしやすくなったと考えられますね。
最大4人でのインスタライブが可能に
2021年3月1日(米国時間)、インスタは最大4名でライブ配信ができる新機能「ライブルーム」の導入を発表しました。この機能が追加されるまでは、ライブ配信を始めたユーザーが招待できるのは1名でしたが、今後は3名まで招待することが可能です。複数のユーザーでライブ配信をできるようになれば、トークショーやバンド演奏のセッションなど、従来よりもさらにクリエイティブなコンテンツを届けられるようになります!
ライブルームの導入により、インスタはクリエイターにとってさらに最高のプラットフォームへと進化しました。今後ライブルームがどのように活用されていくのか、楽しみですね♪
「保護者のためのInstagramガイド」を一新
2021年3月10日、インスタは「保護者のためのInstagramガイド」の第二版を公開しました。これは、インスタを利用している・これから利用する子どもを持つ保護者向けのガイドです。安心・安全にインスタを利用するために押さえておくべき機能を紹介しており、第二版は2018年8月に公開された初版に比べてその数は大幅に増加。さらに、画像を取り入れることで機能の説明をよりわかりやすく一新しました。
なお、「保護者のためのInstagramガイド」はヘルプセンターで公開されており、誰でも自由にダウンロードすることが可能です。
若年層を守る新機能を追加
2021年3月16日(米国時間)、インスタは悪質な行動をとる大人から若年層を守るための新機能を発表しました。具体的には、以下の3つがあげられます。
① 18歳未満のユーザーと、そのユーザーがフォローしていない大人とのダイレクト機能を制限 |
② 不審な行動をとるユーザーとのやり取りを警告し、かつ対応策を通知 |
③ 18歳未満のユーザーにアカウントの非公開を推奨する通知を表示 |
①は、大人による望まないやりとりから若年層を守るための新機能です。②は若年層に対し、ほかのユーザーと慎重にやり取りするよう促すことを目的としています。③は、若年層が積極的にアカウントを非公開にするよう促すのが目的です。
インスタは、すべての利用者、中でも若年層の安心・安全を守ることを「最重要事項」だと認識しています。そのため、この3つの新機能を導入することで「誰もが安心して利用できるSNS」としての確立を目指しているのかもしれません!
リールのコラボができる「リミックス」を発表
2021年3月31日(米国時間)、インスタは既存のリールとコラボレーションができる新機能「リミックス」の追加を発表しました。この機能を使えば、もともとエンターテインメント性の高いリールを、さらにクリエイティブな仕上がりにすることができます。なお、原則としてリミックスの対象となるリールは、投稿したユーザーが「リミックスをオン」に設定したもののみです。
TikTokに対抗した機能として登場した「リール」。今回発表されたリミックスも、その一環と考えられます。次はどのような機能が追加されるのか、期待して発表を待ちましょう♪
Twitter
2021年1月〜4月にTwitterが発表した仕様変更・新機能は、以下の4つです。
日本を含むG7のアカウントにラベルを追加
2021年2月11日、TwitterはG7諸国のアカウントにラベルを追加すると発表しました。具体的には、外務大臣や大使など主要な政府関係者のアカウントが該当します。この仕様変更により、ユーザーは「自分の国の代表」が誰なのか、またその人物が何を発信しているのかなどを、より深く知れるようになります。
ダイレクトメッセージを「音声」で送れるように
2021年2月17日、Twitterは公式アカウントにて「音声」でダイレクトメッセージが送れることを発表しました。iOSとAndroid、どちらでも利用可能で、録音できる時間は最大140秒です。
使い方としては、たとえば「バラエティ番組・ドラマの展開を伝えたいけど書ききれない」「お祝いのメッセージを声で届けたい」といったシーンで使用するのが◎。どうしても口頭で伝えたい想いがあるときに活用することで、臨場感のあるやり取りを楽しめます。
音声会話機能「スペース」のリリースを準備中
2021年3月12日、Twitterは公式アカウントにてリアルタイムで音声会話ができる新機能「スペース」のリリースを準備していると発表しました。この機能が実装されれば、自らホストとなって会話を楽しんだり、好きなユーザーの会話を聞いたりすることができるため、Twitterの楽しみ方がグッと広がります!
スペースは、昨今話題の音声SNS「Clubhouse(クラブハウス)」とかなり類似しています。そのため、これはTwitterなりのClubhouseへの対抗かもしれません。ちなみに筆者は、Clubhouseは日本語に対応していないので、スペースのほうが使い勝手はよいのでは?と感じています。
なお、今多くのユーザーが利用している「フリート」は2020年11月に発表された機能です。それを踏まえると、Twitterは短いスパンで「新たな楽しみ方」を提案していることがわかりますね♪
新型コロナウイルス感染症のワクチンに関する取り組みを更新
2021年3月19日、Twitterは「新型コロナウイルス感染症(以下 コロナウイルス)」のワクチンに関する取り組みをアップデートしました。コロナウイルスに関する情報はもちろん、ワクチンに関する情報においても、誤解されるような内容を含んでいる場合は、そのツイートにラベルが適用されるようになったのです。また、地方・国・世界の公共医療機関と協力しながら、信頼できる情報の取得・発信を確立しています。
Twitterは、ジャンルを問わず情報が溢れているSNSです。そのため「コロナウイルスに関する“正しい情報”を届けられるように」とアップデートするのは、必然なのかもしれません。
TikTok
2021年1月〜4月にTikTokが発表した仕様変更・新機能は、以下の4つです。
TikTok LIVEの新機能「TikTok LIVE Gifting」を発表
2021年2月26日、TikTokは「TikTok LIVE Gifting(ギフティング)」を同年3月1日にローンチすると発表しました。
TikTok LIVE Giftingとは、ライブストリーミング機能である「TikTok LIVE」で使用できるバーチャルアイテム(ギフト)を通して、配信しているユーザーを応援できるサービスのこと。TikTok LIVEにて自らのクリエイティブを発信するユーザーにとっては「サポートを受けられる」というメリットが、そしてファンにとっては「応援する気持ちを形にして届けられる」というメリットがあります。
ただし、TikTok LIVE Giftingを利用できるのは、20歳以上のユーザーのみです。20歳未満のユーザーは、バーチャルアイテム(ギフト)を受け取ることも購入することもできません。
良好なやり取りを促進するための機能を追加
2021年3月11日、TikTokは敬意・配慮のあるコミュニケーションの促進を補助するための新機能として、以下の2つを発表しました。
① コメントを制御できる「フィルタリング機能」 |
② コメントを投稿する前に再検討を促す機能 |
①は、投稿した動画に表示するコメントを決められる機能です。たとえば「すべてのコメントにフィルターをかける」をONにすると、ユーザー自身が承認をしない限りコメントが表示されることはありません。
②は、ユーザーが動画にコメントをしようとしたときに、不適切・不親切な内容ではないかを改めて確認することを目的とした機能です。仮に、コミュニティガイドラインに違反するような内容だった場合は、それを通知します。
これらの機能を実装することで、TikTokは一人ひとりのユーザーに「敬意あるコミュニケーション」を意識するよう促します。
ソニーミュージックが保有する約53,000曲の邦楽曲を追加
2021年3月25日、TikTokはソニーミュージックが保有する約53,000曲の邦楽曲を追加したことを発表しました。これにより、TikTokでは約90,000曲にもなるソニーミュージックの邦楽曲を利用することができます。
今回追加された邦楽曲には、1980年代~2000年代に人気を博したアーティスト(SEAMO・鈴木雅之・TM NETWORKなど)の楽曲が多数含まれています。そのため、もしかすると近いうちにTikTokを通して「リバイバルブーム」が起こるかもしれません♪
なお、TikTokがソニーミュージックと契約したのは2020年11月のこと。その3ヶ月後にこうして楽曲数が大幅に増えたということは、今後もさらなる展開があるかもしれませんね。
自動字幕機能の導入
2021年4月6日、TikTokは自動字幕機能の導入を発表しました。この機能は、「聴覚障がい者の方がTikTokをより楽しめるように」との目的で導入されたそう。耳から入ってくる情報を「目」でも認識できるようにすることで、誰もが楽しめるSNSへと進化させたのです!
なお、自動字幕機能ではその名のとおり、自動的に文字起こしが行われます。とはいえ、場合によっては字幕の内容が若干異なることもあるかもしれません。そのときは文字を編集することもできるので、より正確な字幕として表示させることが可能です。
facebook
2021年1月〜4月にfacebookが発表した仕様変更・新機能は、以下の3つです。
個人データの管理ツールをアップデート
2021年1月14日、Facebook社は個人データの管理ツールをアップデートしたと発表しました。具体的には、利便性と透明性をさらに高めるために「ツールの再編成」と「デザインの一新」を行ったとのこと。たとえばツールについては、データのカテゴリを「友達とフォロワー」「設定」「個人データ」をはじめとする8つに細分化しました。
このアップデートは、Facebook社の「ユーザーがfacebook上にある自分のデータをわかりやすく、そして管理しやすくする」という考えを踏まえたものです。そのため、これで終わりではなく、今後さらなるアップデートが行われるかもしれません。
モバイルデバイスでも「セキュリティキー」が利用可能に
2021年3月19日、Facebook社はモバイルデバイスでもセキュリティキーによる二段階認証を利用してfacebookにログインできるようになったと発表しました。これにより、自らのアカウントを第三者に不正利用される可能性がグッと低くなります!
個人・企業を問わず、SNSを利用する際は「不正利用への対策」が必須です。仮に、SNS別にパスワードを変えたり、英数字・記号を混ぜて複雑化したりしても、それだけで完璧に対策できるとはいえません。そのため、facebookを利用している個人・企業は、モバイルデバイスでもセキュリティキーを積極的に利用することが大切です。
よりカスタマイズしやすいニュースフィードに
2021年4月1日、Facebook社はニュースフィードでシェアするコンテンツを管理するための新機能を発表しました。具体的には、公開したコンテンツにコメントできるユーザーを設定できるようになりました。また、ニュースフィード上で気になる投稿を優先的に表示できる「お気に入り機能」も追加。これにより、自分にとって「見やすく楽しいニュースフィード」に整えることが可能です。
2021年は「新機能の追加」からスタート
2021年1月〜4月に発表された仕様変更・新機能を振り返ってみると、どのSNSも新機能を追加していることがわかります。たとえば、インスタなら「ライブルーム」や「リミックス」、Twitterなら「音声によるダイレクトメッセージ」、TikTokなら「自動字幕機能」、facebookなら「コンテンツ管理機能」があげられます。もしかすると、それぞれのSNSが「新しい一年が始まるタイミングで変化を」と考えていたのかもしれませんね♪
なお、今回ご紹介した仕様変更・機能の中には、まだ「予定」のものもあります。今後の展開とあわせて、実装されるのを心待ちにしておきましょう。