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新型コロナウイルスにより世界的に非常事態が宣言されたり、ネット上のいじめが問題視されたりと、さまざまな出来事があった2020年上半期。そんな最中、Instagram(以下 インスタ)は世の中の状況を踏まえて、いくつもの仕様変更を行いました。
インスタをはじめとするSNSを運用するにあたり、各SNSのニュース・情報や仕様変更は常に把握しておくことが大切です。たとえば、TwitterやTikTokがそのひとつ。インスタと合わせてチェックしておけば、より効果的なSNS運用を実現できるはずです!
今回は、数あるSNSの中でもインスタにフォーカスし、2020年上半期におけるニュース・情報と仕様変更についてご紹介します。今のうちにおさらいして、下半期に備えておきましょう!
1.報告・アカウント停止に関する機能の向上
2020年2月11日、インスタは「サポートリクエスト」の導入を発表しました。
これは、不快感を与えるコンテンツを報告したユーザーが、報告後の状況を確認できるというもの。また、自らの報告履歴を確認することもできます。さらに、報告したコンテンツに対するインスタの処置に納得ができない場合は、再審査を申し込むことも可能に。報告に関するさまざまな情報の透明化により、今まで以上に安心して利用できるSNSへのランクアップが期待できます!
くわえて、アカウントが停止した際にアプリ内で異議申し立てができるようになりました。これまではインスタのヘルプセンターを通す必要がありましたが、今後はアプリ内で氏名とメールアドレス、異議申し立てをする理由を記入して再審査を申請するだけでOKです。
2.ストーリーズに「ミュージックスタンプ」を導入
2020年2月25日、インスタはストーリーズの新機能「ミュージックスタンプ」をついに日本で導入すると発表しました。
これはその名のとおり、ストーリーズに好きな楽曲を追加できるスタンプのこと。国内外のさまざまな楽曲が揃っており、たとえば国内アーティストであれば今話題のOfficial髭男dismやあいみょん、海外アーティストであれば2020年度のグラミー賞において主要4部門を受賞したBillie Eilish(ビリー・アイリッシュ)の楽曲を使用できます。
また、ストーリーズに歌詞の一部を表示したり、質問スタンプに楽曲で答えたりすることも可能で、ストーリーズの表現の幅がグンと広がりました!
3.新型コロナウイルスの影響による仕様変更
2020年3月24日、インスタは新型コロナウイルスの影響を考慮して、正確な情報を収集したり大切な人とつながったりできるよう、いくつかのアップデートを行いました(参照サイト①)(参照サイト②)。
たとえば、インスタ内で新型コロナウイルスに関する情報を検索しているユーザーに対し、世界保健機関(WHO)からの最新情報を紹介するメッセージが表示されるようになったのがそのひとつ。このほか、ビデオチャットを通じて友人と一緒にインスタを閲覧できる機能も導入されました。
なお、同タイミングで行われたアップデートには以下のものもあります。
・正確な情報を共有するうえで役立つスタンプを追加 ・新型コロナウイルスの影響を受けている国を対象に、フィードのトップに公的保健機関の情報を確認できる通知を表示 ・偽の情報の拡散を防止するため、新型コロナウイルスに関連する投稿を[発見]タブのおすすめから削除(信頼できる保健機関は除く) ・救援活動ひいては非営利団体をサポートする、寄付スタンプを展開 ・フォローしているユーザーの社会的距離戦略の実践の様子を確認できる、おうち時間スタンプを導入 |
4.プロフィール・ストーリーズに料理を注文できる機能を導入
2020年4月27日、インスタは料理を注文できる機能の導入を発表しました。
これは、新型コロナウイルスの影響を受けている中小企業を支援する取り組みの一環であり、ストーリーズにスタンプを追加したり、プロフィールにアクションボタンを設置したりすることができます。
これにより、ユーザーはお気に入りの飲食店の料理を気軽に注文できるようになり、中小企業は営業を続けること、そしてお客さまとのつながりをキープできるようになりました!
なお、アクションボタンについてはビジネスアカウントであり、かつUber Eats の加盟店であれば無料で設置できます。
5.「Messengerルーム」の導入を発表
2020年4月27日、Facebook社はグループビデオ通話機能「Messengerルーム」の導入を発表しました。
これは、友人や大切な人、同じ趣味を楽しんでいるユーザーとコミュニケーションを楽しめる機能。facebookアカウントを持っていない人を招待することもでき、最大50人まで参加することが可能です。
Messengerルームは、2020年5月13日(米国時間)より日本で展開されました。最初はfacebookまたはMessengerからしか利用できませんでしたが、5月21日(米国時間)ついにインスタからも利用できるようになりました!
事前にインスタをFacebookと連携させる必要はありますが、複数のアプリで同じ機能を利用できるのはうれしいポイントですよね♪
オンライン上で複数人とコミュニケーションを取れるツールというと「Zoom」が大人気ですが、もしかするとfacebookとインスタがそこに割って入るかもしれません。今後の展開に注目しましょう!
6.不適切なコミュニケーションへの対策を強化
2020年5月12日、インスタはネット上でのいじめを撲滅する複数の新機能を発表しました。
たとえば、不快なコメントを一括で削除したり、不適切なコメントを投稿するアカウントをブロックあるいは制限したりする機能がそのひとつ。これにより、自らの投稿のコメント欄をポジティブな雰囲気にすることができます!
また、嬉しいコメントやポジティブなコメントを固定して、コメント欄の上位に表示するテストも実施中だそうです。
このほか、自分をタグ付け・メンションできるユーザーを制限できるコントール機能も新たに追加。タグ付け・メンションともに「全員」「フォローしている人」「誰にも許可しない」の3つから選べます。
7.GIF動画共有サービス「GIPHY」が開発チームに加入
2020年5月15日(米国時間)、Facebook社はGIF動画共有サービス「GIPHY」を買収したことを発表しました。
GIPHYはインスタの開発チームに加わっていることから、今後はインスタのアプリ内でGIF動画を探し、利用できるようになります。これにより、インスタでのコミュニケーションの幅がさらに広がることが期待できます!
8.「Guide(ガイド)」の導入を発表
5月18日(米国時間)、インスタは新機能「Guide(ガイド)」の導入を発表しました。
これは、お気に入りのクリエイターや著名人、組織などが公開しているヒントやおすすめ情報、その他コンテンツを今まで以上に簡単に見つけるためのもの。ユーザーは写真や動画にテキストを追加し、ひとつの記事のような投稿ができるようになるほか、それを閲覧することも可能です。
新型コロナウイルスの影響を考慮して、まずは心身の健康に関する情報・コンテンツを見つけやすくするそうですが、徐々に他の分野も展開しそうですね!
9.「Facebookショップ」「Instagramショップ」の導入を発表
2020年5月20日、Facebook社はfacebookやインスタでオンラインショップをオープンできる機能の導入を発表しました(参照サイト①)(参照サイト②)。
これは、facebook・インスタともに、ビジネスアカウントにて無料で利用できる機能。自社のブランドからおすすめの商品を選びコレクションを作成することで、規模や予算を問わずオンライン事業を始めることができます。フォントやカラーを変えられるので、ブランドイメージに合ったデザインにすることも可能です!
Instagramショップについては、2020年の夏からアメリカにて導入されるとのこと。インスタのアプリ内で好きなブランドやクリエイターのセレクションを閲覧したり、カテゴリ別にフィルタリングしたりすることができます。
2020年後半には、ナビゲーションバーに新しいショップタブを追加するとのことなので、今後の展開に期待しましょう!
なお、アプリ内で商品購入ができる機能「Checkout(チェックアウト)」は、すでに多くのユーザーから指示されていることがわかっています。そのため、Instagramショップが日本でも実装されるようになれば、インスタ内でのショッピングがより活発になるかもしれませんね♪
10.インスタライブで収益を得られる新機能「バッジ」を導入
2020年5月27日、インスタはクリエイターが収益を得られる方法として、新機能「バッジ」の導入を発表しました。
これは、インスタライブを視聴しているユーザーが購入することで、クリエイターを支援できるというもの。YouTubeのメンバーシップに似た機能です。
バッジを購入すると、コメントを送った際に自分の名前横にハートマークが表示されるので、クリエイターから見ても誰が支援してくれたのかを把握できるようになります。ユーザーがバッジを購入できるのは1つの配信につき1回なので、配信者がバッジを催促したり、ユーザーがバッジをたくさん購入して配信者を煽ったりすることはできません。
なお、現時点では日本で実装されるかどうかは未定とのこと。今後数カ月でアメリカやイギリス、ドイツ、ブラジルなどの国々で実装されるそうなので、機能の所感をはじめ、YouTubeにどのような影響が出るのかについても、2020年上半期、遅くても2021年にはわかってきそうですね。
11.IGTV広告をスタート
2020年5月27日、インスタはIGTVに広告を導入できる仕様にすることを発表しました。
これは、簡単に説明するとYouTubeの広告収入に似たようなもの。IGTVを再生すると最長15秒の広告が流れるようになります。この仕様変更によって、クリエイターはIGTVを投稿することで広告収入を得ることができるのです。クリエイターにとっては、まさにうれしい仕様変更といえるのではないでしょうか?
インスタは、年間を通じてさまざまなテストを行い、最終的にはユーザー、クリエイター、広告主にとって最適な機能すると宣言しています。YouTubeに与える影響とともに、今後の展開に目が離せませんね!
12.「Spark AR」のアップデートによる新機能の導入
2020年5月27日(米国時間)、ARカメラのエフェクトを制作・公開できる「Spark AR」のアップデートにより、インスタのプラットフォームに新機能が追加されました。
そのひとつが「ギャラリーピッカー」です。これはグリーンスクリーンの背景に、自分のカメラロール内にある画像を当てはめて使用するエフェクト。たとえば花畑の画像を取り込めば、違う場所にいてもまるで花畑にいるかのような写真・動画を撮影できます!
このほか、カメラロールにある画像や動画にAR効果を追加できる「メディアライブラリー」や、音楽を同期したARエフェクト「ARミュージック」も登場しています。
下半期のニュース・情報もお見逃しなく!
いかがでしたでしょうか? 2020年上半期だけでもこれだけのニュース・情報、そして仕様変更がありました。
振り返ってみると、新型コロナウイルス対策に関連した仕様変更が多かった印象です。ユーザーの現状や気持ちを考慮して、次々と役立つ新機能を追加するインスタの姿勢に、筆者はすごく感動しました!
このほか、ストーリーズの活用におけるバリエーションも増えてきた印象です。楽曲を追加できるほか、料理を注文することも可能。これら2つの新機能の特徴を踏まえると、もしかすると今後は楽曲のダウンロードをインスタのアプリ内で行えるようになるかも(!?)しれませんね。
現在、インスタは写真の埋め込みを許可するか否かを設定できる新機能の導入を検討中とのこと。この機能が実装されたら、アカウントを非公開にしたり投稿を削除したりせずに、画像の引用を拒否できるようになります。
また、Facebook社はインスタライブで商品の販売・購入ができる「ライブショッピング」のテストを実施し、展開していく予定だそうです。下半期も最新ニュース・情報を見逃さないよう、常にアンテナを張っておきましょう!
なお、TwitterとTikTokにおける2020年上半期のニュース・情報、仕様変更については別の記事でご紹介しています。ぜひ合わせてご覧ください!