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商品やサービスをブラッシュアップするにも、SNS運用を最適化するにも、その鍵となるのは「消費者のニーズ」です。消費者が何を求めているのか把握することで、商品やサービスの売上アップを実現できたり、各種SNSのエンゲージメントを高めたりすることができます。
消費者のニーズを知る方法はいくつかありますが、中でもおすすめしたいのは「フォーカスグループインタビュー」です。
そこで今回は、フォーカスグループインタビューの概要やメリット・デメリット、一般的な流れ、実施する際のポイントなどをご紹介します。フォーカスグループインタビューを通して消費者のニーズを把握し、効果的なSNS運用を実現させましょう!
消費者のニーズを把握できる!フォーカスグループインタビューとは
フォーカスグループインタビューとは、異なる属性の消費者を複数人集めて座談会のような形式で行うインタビューのことです。特定のテーマについて話し合う中で、モデレーター(インタビュアー)が参加者に商品やサービスに対する意見をヒアリングします。これにより、消費者の商品やサービスに対する評価を知ることができるほか、潜在的なニーズも把握することが可能です!
押さえておこう!フォーカスグループインタビューのメリット
企業がフォーカスグループインタビューを実施することには、以下のメリットがあります。
短時間で多くの消費者の意見をヒヤリングできる
フォーカスグループインタビューは、複数人の消費者を一箇所に集めて行うのが一般的です。一度で複数の消費者の意見をヒヤリングできるため、1対1で行うデプスインタビューよりも短時間で効率よくデータを収集できるでしょう。
消費者のリアルな声を聞ける
フォーカスグループインタビューでは、消費者と直接顔を合わせて商品やサービスに対する意見を聞くことができます。紙やネットでインタビューを実施する場合と異なり、ありのままの意見を直接ヒアリングできるため、消費者のリアルな声を把握することが可能です。
また、性別や年齢、職業、立ち振る舞いなど、消費者のさまざまな側面を確認できるため、「自社の商品やサービスを利用する消費者にはどのような人がいるのか」といったリアルな情報も把握しやすく、これはペルソナ設計に大いに役立つでしょう。
商品やサービスの改善点が見つかる
フォーカスグループインタビューでは消費者の生の声をヒアリングできるため、ときには商品・サービスの改善点が見つかることもあります。商品やサービスに携わっている人が見落としがちな改善点に気づけることもあるため、企業にとって有益な機会になるといえるでしょう。
単独インタビューでは聞けない情報を得られる
複数人で対話しながら進めていくフォーカスグループインタビューだからこそ、単独インタビューでは聞けない情報を得られる場合もあります。具体的には、対話を通して出てきた新たな着眼点やアイデア、意見などを収集することができるのです!
こうした情報は、企業にとって消費者のニーズをより深く把握することにつながるため、商品・サービスのさらなるブラッシュアップやSNS運用の最適化を実現しやすくなります。
異なる属性ならではの意見・評価の違いを把握できる
異なる属性の消費者を集めて行うフォーカスグループインタビューでは、それぞれの属性の意見・評価の違いを把握することも可能です。たとえば、「年代別の意見の違い」や「単身者と子育て世帯による評価の違い」などを確認することができます。
こうした意見や評価の違いを比較的容易に把握できる点は、フォーカスグループインタビューならではのメリットといえるでしょう。
不得意なこともある!フォーカスグループインタビューのデメリット
フォーカスグループインタビューにはメリットがある一方でデメリットもあります。
個人の心理を深く知ることが難しい
複数人の消費者を対象に行うフォーカスグループインタビューでは、個人の心理を深く知ることが困難といわれています。消費者はお互いに初対面であることが多いため、中には緊張で話しづらさを感じる方もいるのです。
この背景から、病気や容姿、経済状況などの個人情報は、フォーカスグループインタビューのテーマにふさわしくないといえるでしょう。
ほかの消費者の意見に影響される可能性がある
フォーカスグループインタビューは、複数人の消費者を集めて座談会のような形式で行うのが一般的です。そのため、ほかの消費者の意見に影響される可能性もゼロではありません。たとえば、何とも思っていないことでもその場の雰囲気で同調してしまったり、先に発言した消費者と反対の意見を主張しづらくなったりすることがあるのです。
消費者が周りに合わせることなく素直に自分の意見を主張できるようにするためには、モデレーターの技量を高めておく必要があるでしょう。
参加者のサンプルバイアスがかかりやすい
調査対象が限定されるフォーカスグループインタビューにおいて、統計的な信頼性は担保されません。なぜなら、学生ばかり集まったり社会人ばかり集まったり、時間帯によっては参加できる消費者に偏りが生じたりすることがあるからです。
統計的な信頼性もあわせて消費者の声を確認するためには、定量的な調査も並行して実施することが大切といえます。
いつ行うべき?フォーカスグループインタビューの実施が好ましいケース
フォーカスグループインタビューは、以下のようなケースで実施するのがおすすめです。
・商品やサービスに対して多くの消費者から意見をもらいたいとき
・現状の施策で満足な成果が得られず困っているが、何が原因かわからないとき
・ビジネスに対する仮説が合っているかどうかを確認したいとき
・新商品や新サービスが消費者に受け入れられるかを確認したいとき など
たとえば、「新商品のPRをSNSで行っているものの、満足な成果を得られていない」という状況だとします。この場合、フォーカスグループインタビューを通して消費者から現状のPR方法について意見をもらうことで、成果が出ない原因が見えてくる可能性があります。つまり、原因を明確化して改善点を洗い出すことができるのです!
また、「こうしたほうが商品詳細を見たくなる」「こういうキャッチコピーのほうが買いたくなる」といった消費者のリアルな声も確認できるため、より効果的にPRを行えるようになるでしょう。
進め方を知ろう!フォーカスグループインタビューの一般的な流れ
フォーカスグループインタビューは、一般的に以下の流れで行います。
1.目的を決める
まずは「何のためにフォーカスグループインタビューを行うのか」という目的を明確にしましょう。とくにフォーカスグループインタビューでは、議論が盛り上がると本題からズレてしまうことも珍しくありません。その際にすぐ軌道修正できるよう、目的はしっかり定めておくことが大切です。
2.調査対象を選定する
フォーカスグループインタビューでは、複数人の消費者を選定してインタビューを行います。そのため、次は調査対象を選定する必要があります。
上述した目的を踏まえて「誰に意見を聞きたいのか」をよく考えて選定しましょう。
3.質問内容を決める
フォーカスグループインタビューの際、消費者に尋ねる質問を決めましょう。議論が盛り上がってひとつの話題に時間を取られすぎないよう、質問ごとに時間配分や順番を決めておくと安心です。
4.インタビューを実施する
準備が一通り終わったら調査対象となる消費者とスケジュールを合わせて、フォーカスグループインタビューを実施します。会議室で行う場合は必要に応じてモニターやホワイトボードを準備し、オンラインで行う場合はツールの使い方などを共有しておきましょう。
5.得られた意見を検証する
最後に、インタビューを通して得られた意見をもとに商品やサービスの評価、消費者ニーズの把握などを行います。そして、消費者の声を参考に商品やサービスの品質向上を図りましょう。
確認しておこう!フォーカスグループインタビューを実施する際のポイント
フォーカスグループインタビューを実施する際は、以下のポイントを押さえることが大切です。
インタビューのテーマは話しやすい内容にする
せっかくフォーカスグループインタビューを実施しても、専門的で難易度が高いテーマやパーソナルなテーマだとなかなか意見交換がされず、上述したメリットを得られなくなる可能性があります。
そのため、フォーカスグループインタビュー時のテーマは「話しやすい内容」にすることが大切です。参加者が気軽に意見を出せるよう、会話が弾みやすいテーマを設定しましょう。
グループごとの属性を明確にする
フォーカスグループインタビューは、一般的には異なる属性の消費者を複数人集めて行うインタビューですが、そのやり方には「同じ属性の消費者を集めたグループをいくつか作り、それぞれでインタビューを行う」というパターンもあります。
この場合、グループごとの属性が重複してしまうと同じような意見しか出ず、異なる属性ならではの意見・評価の違いを把握できなくなる可能性があります。そのため、同じ属性の消費者ごとに複数のグループを作り、それぞれでインタビューを行う場合は、各グループの属性を明確にし混合しないよう十分注意しましょう。
フォーカスグループインタビューを通して消費者のリアルに迫ろう
フォーカスグループインタビューは、商品・サービスのブラッシュアップや、SNS運用の最適化を進める上で有効な取り組みです。消費者のリアルな声やニーズを把握できるため、消費者に寄り添ったビジネスを実現しやすくなります!
ビジネスにおいて「自社の商品やサービスをよりよくしたい」「自社のSNS運用を最適化したい」などとお考えの方は、ぜひフォーカスグループインタビューを試してみてください。
なお、SNS運用に関しては、アカウントや各投稿に関するデータをこまめに確認することが最適化への近道です。もちろんこれは、フォーカスグループインタビューを実施した後も同様です!
そこでおすすめしたいのが、インスタ専門運用システム「Slooooth」。アカウントやフィード投稿はもちろん、ストーリーズのデータも簡単に確認することができます。
そのため、たとえばフォーカスグループインタビューで得た情報をもとにInstagram(インスタグラム)運用を見直した後、その成果がどう現れたのかをパッと一目で確認できるのです!
フォーカスグループインタビューとあわせて活用することで、効率的にSNS運用の最適化を図ることができるので、Sloooothの導入もぜひ検討してみてください。