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Instagram(インスタグラム)の運用をしているとよく見聞きする「UGC」。効率的かつ最適なInstagram(以下 インスタ)運用のためには、この言葉の意味や役割を理解することが重要です。
そこで今回は、UGCの意味から重要な理由、増やす方法、活用方法、活用時の注意点までまとめてご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
UGCとは
UGCとは「User Generated Contents」の頭文字を取った言葉で、ユーザーが生成したコンテンツを指します。一般的には、ECサイトのレビューやGoogleマップの口コミが挙げられますが、インスタでいうと「自社の商品を紹介している投稿」や「商品に対する口コミ」「自社へのメンションをつけたフィード投稿・ストーリーズ・リール」などが該当します。
インスタは、ほかのSNSに比べて写真による訴求が強いため、食品や日用品、雑貨、化粧品などの有形商材を扱っている企業は、UGCが増えることで自社や商品の認知度を高めやすくなるでしょう。
Instagram(インスタグラム)の運用においてUGCが重要な理由
インスタ運用において、UGCは重要な要素のひとつです。その理由には以下の3つが挙げられます。
1.ユーザーの購買行動の変化したから
SNSが普及する前までのユーザーの購買行動は、「AIDMA」や「AISAS」が一般的でした。
・AIDMA
A:Attention(認知・注意)
I:Interest(興味・関心)
D:Desire(欲求)
M:Memory(記憶)
A:Action(行動・購入)
・AISAS
A:Attention(認知・注意)
I:Interes(興味・関心)
S:Search(検索)
A:Action(行動・購入)
S:Share(共有)
しかし、SNSの普及により消費者の購買行動は「VISAS」へと変化しています。
・VISAS
V:Viral(口コミ)
I:Influence(影響)
S:Sympathy(共感)
A:Action(行動・購入)
S:Share(共有)
AIDMA・AISASとVISASの違いは「何をきっかけに行動を起こしているか」という点です。
AIDMA・AISASはどちらも自分基準であり、自らの欲しいという気持ちで検索や購入などの行動を起こします。一方でVISASは、UGCで商品・サービスを認知し、そこに共感して行動する流れになっています。つまり、UGCという第三者の意見がきっかけになっているのです。
この点からSNSの使用が当たり前になっている今の時代、インスタ運用を最適化するには、UGCの獲得が必須といえるでしょう。
2.フォロワー以外のユーザーにもリーチできるから
UGCが作成されると、その作成者のフォロワーにUGCが拡散されます。つまり、自社のフォロワー以外のユーザーにもリーチできるようになるのです。認知度の向上や購買意欲の促進が期待でき、これらは企業にとって大きなメリットになることから、UGCの重要度は高いといえます。
3.信頼性を高められるから
インスタ運用において、企業が自主的に商品やサービスをPRすることは重要です。しかし、ユーザーがそれだけで購買行動を起こすとは限らず、なかには「企業発信の情報だけだと判断できない」と購入を見送るユーザーもいます。
その点、ユーザーが生成したコンテンツであるUGCには、実際に商品を購入したりサービスを利用したりしたユーザーのリアルな声が詰まっています。購入者・利用者の声は信頼性が強く、実際に「友人が勧めていたから買った」という経験をしたことがある方は多いでしょう。
この背景から、UGCがあるとユーザーからの信用を得られやすくなり、購買活動を促しやすくなるため、インスタ運用において重要な要素といえます。
Instagram(インスタグラム)のUGCを増やすには?
では、インスタ上でUGCを増やすにはどうすればよいのでしょうか? 以下で、代表的な施策を2つご紹介します。
インフルエンサーの起用
インスタには、芸能人やYouTuber、VTuberなど、さまざまなジャンルのインフルエンサーがいます。インフルエンサーは影響力が大きいため、自社商品のPRに協力してもらうことでリーチをより広げやすくなります。またコアなファンも多いため、インフルエンサーのUGCをきっかけにファンの購買意欲を高める効果が期待できます。
この点から、インフルエンサーを起用することはそのファンによるUGCの増加に大きく寄与するといえるでしょう。
UGCの投稿を促す導線の設計
「商品写真+オリジナルハッシュタグの投稿で割引クーポンをプレゼント!」など、キャンペーンを通してユーザーがUGCを投稿しやすい導線を整えることも大切です。内容次第では、短期間でUGCを多く獲得でき、より多くのユーザーへリーチを広げることができます。
ただし、キャンペーンを実施する際は、ステルスマーケティングにならないよう注意しなければなりません。広告やPRであることを必ず明記しましょう。
Instagram(インスタグラム)のUGCはどう活用する?
自社に関連するUGCを見つけたら、それを効果的に活用することが重要です。
たとえば、ユーザーのUGCを自社のアカウントでリポストするのが一案です。インスタのアプリでは現状ストーリーズでしかリポストはできませんが、それでも実行することでフォロワーやそのほかのユーザーに「親しみやすいアカウント」と認知してもらいやすくなります。
なお、ユーザーのUGCをリポストする際は、事前に投稿者に許可を取るようにしましょう。
UGCをインスタ内だけでなく、自社のWebサイトに掲載するのもおすすめの活用方法です。ホームページやECサイトにUGCを掲載することで、消費者が実際の使用感をイメージしやすくなる上に、企業への信頼感も増すため、購入につながる効果が期待できます。
Instagram(インスタグラム)のUGCを活用する際の注意点
インスタ上で見つけた自社に関連するUGCを活用する際は、以下のポイントに注意しましょう。
活用前に必ず許可を得る
UGCをリポストしたり、自社のホームページやECサイトに掲載したりする場合は、必ず投稿者から許可を得ましょう。投稿を無断で使用した場合、法的なトラブルにつながる恐れがあります。
オリジナルハッシュタグを作成する
UGCを収集しやすくするために、オリジナルハッシュタグを作成するのもよいでしょう。企業名と商品名を合わせるなど、ほかと被らないハッシュタグに仕上げることがおすすめです。そうすることで、運用しやすくなる上にハッシュタグ検索で自社に関連したUGCを見つけやすくなります。
このほか、オリジナルハッシュタグを作成すれば、「オリジナルハッシュタグをつけてUGCの投稿を促した場合、キャンペーンやリポストに同意している」とみなす規定も設定できます。これにより、上述した事前許可をスムーズに得ることが可能です。
ただ、直接的なメッセージそのものが許可を得た証拠になるため、基本的には直接許可を得ることをおすすめします。
UGCはInstagram(インスタグラム)運用に欠かせない要素
ユーザーが生成したコンテンツである「UGC」は、今現在のユーザーの購買行動を考慮したマーケティングを実行するにあたって必要不可欠な要素です。フォロワー以外のユーザーにリーチを広げやすく、自社の信頼性も高めやすくなるため、積極的に活用することが大切です。
自社に関連したUGCを見つけたら、許可を得た上でリポストしたり、ホームページやECサイトに掲載したりして、自社の商品の魅力をどんどん広めていきましょう。