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「Instagram(インスタグラム)運用に取り組んでいるものの、思うような成果が得られない」という場合は、インフルエンサーマーケティングを検討してみるのがおすすめです。
今回は、インフルエンサーマーケティングの概要から注目されるようになった背景、主な施策、メリット・デメリット、成功させるためのポイントについて解説します。ぜひご覧ください。
インフルエンサーマーケティングとは
インフルエンサーマーケティングとは、自社の商品やサービスをインフルエンサーにPRしてもらうことで認知拡大や購買促進を図る施策のことです。インフルエンサーという知名度のある一消費者を間に挟むことで消費者視点でのPRが可能となり、共感性・訴求力の高いマーケティングを実現しやすくなります。
インフルエンサーとは
インフルエンサーマーケティングの主軸となるインフルエンサーは、「周囲に影響を及ぼす人」のことであり、SNS上でいうと「多くのフォロワーを獲得しているユーザー」を指します。それぞれが得意な領域で影響力を持っているのが特徴です。
インフルエンサーマーケティングが注目されるようになった背景
インフルエンサーマーケティングが注目されるようになった背景には、以下の2つが挙げられます。
消費者の情報収集方法の変化
これまでメディアといえば、テレビや新聞などの「マスメディア」が一般的でした。また、情報収集をする際はGoogleやYahoo!などの検索エンジンの利用が当たり前でした。
しかし、SNSの登場により、インスタやX(旧Twitter)などのプラットフォームがメディア・情報収集手段として大きく成長したのです。
この背景から、SNSを主戦場とするインフルエンサーの活動が目立つようになり、インフルエンサーマーケティングにも注目が集まるようになったと考えられています。
インフルエンサーという存在の一般化
SNSの利用が当たり前になったことで、多くの人にとってインフルエンサーの存在が身近になっています。特定のインフルエンサーのファンになっている方も多く、インフルエンサーきっかけで商品やサービスを購入するケースも珍しくありません。
この背景から、インフルエンサーが人々に与える影響は大きいと考えられるようになり、今インフルエンサーマーケティングに注目が集まっています。
インフルエンサーマーケティングの主な施策

インフルエンサーマーケティングと一言でいっても、その施策にはさまざまな種類があります。
商品PR
インフルエンサーに商品をPRしてもらう、インフルエンサーマーケティングの代表的な施策です。投稿内でレビューしてもらったり、通常の投稿に商品を落とし込んでもらったりするのが一般的で、消費者目線で商品をPRしてもらえます。
形式を問わず、投稿にタイアップラベルをつける、または「#ad」「#pr」などのハッシュタグをつけるなどして、プロモーションであることを示すことが絶対条件となっているため、忘れないようにしましょう。
商品監修
インフルエンサーに商品を監修してもらう施策です。カップヌードルで有名な「日清」と人気YouTuber「ヒカキン」がコラボした「みそきん」がその代表例です。
シンプルに話題になるほか、インフルエンサーが熱意を込めて商品を作ったというストーリーがユーザーの心に響くため、大きなPR効果が期待できます。
店舗・イベント会場への訪問
店舗やイベント会場へインフルエンサーを招待する施策です。インフルエンサーの参加をきっかけに、店舗やイベントへの集客が増える効果が期待できます。
店舗やイベントに訪問している様子をリアルタイムで配信すれば、会場にいる消費者だけでなく、遠方のユーザー、ひいては世界のユーザーにも訴求することが可能です。
イメージモデル・アンバサダー
インフルエンサーに企業やブランドのイメージモデル・アンバサダーになってもらう施策です。長期にわたって専属で商品やサービスをPRしてもらいたい場合に効果的といえます。
話題になりやすい上に、「インフルエンサー=企業・ブランド」というイメージが定着しやすいため、ブランディング効果も期待できるでしょう。
インフルエンサーマーケティングのメリット・デメリット
インフルエンサーマーケティングには、メリット・デメリットの両方があります。
メリット
インフルエンサーマーケティングの主なメリットは、以下のとおりです。
・ユーザーから信頼を得やすくなる
・広告に比べて宣伝感が少ない
・ターゲティングの精度が高い
・拡散力が高い
・小規模で始めやすい
インフルエンサーマーケティングは、一消費者であるインフルエンサーによって商品やサービスのPRが行われるため、ユーザーに受け入れてもらいやすいのが特徴です。企業が直接PRするよりも信頼を得やすいため、購買促進につながりやすいでしょう。
デメリット
インフルエンサーマーケティングの主なデメリットは、以下のとおりです。
・インフルエンサー選びが難しい
・インフルエンサーによる発信内容のコントロールが難しい
・炎上のリスクがある
インフルエンサーマーケティングを行うには、まずインフルエンサーを選ぶ必要がありますが、自社とマッチするインフルエンサーを選ぶことは簡単ではありません。フォロワー数や投稿内容はもちろん、どのようなアカウントをフォローしているかなど、細かな点まで確認して自社との相性を確認する必要があります。この手間は多少なりともデメリットになるでしょう。
インフルエンサーマーケティングを成功させるためのポイント
インフルエンサーマーケティングを成功させるためには、以下のポイントを押さえることが重要です。
目的を明確にする
インフルエンサーマーケティングに限らず、マーケティングに取り組む際は目的を明確にすることが重要です。目的が決まれば、適切にインフルエンサーを選べますし、コンテンツの方向性や効果測定の基準も設定しやすくなります。ひいては、インフルエンサーマーケティングを成功へと導きやすくなるでしょう。
インフルエンサーの個性を発揮する
インフルエンサーマーケティングの強みは、一消費者であるインフルエンサーの視点から商品やサービスをPRできることです。にもかかわらず、さまざまな制約を提示しインフルエンサーの個性を潰してしまっては本末転倒です。そのため、インフルエンサーの個性を発揮できる企画を考えると同時に、制約は常識の範囲でほどほどに設けるようにしましょう。
アカウントを充実させておく
インフルエンサーマーケティングを通してユーザーに興味を持ってもらっても、アカウントが充実していなければユーザーの興味関心が薄れ、離れてしまう可能性があります。これでは元も子もないので、インフルエンサーマーケティングに取り組む際は同時にアカウントを充実させておきましょう。
ステマにならないよう注意する
インフルエンサーマーケティングは、基本的に広告に該当します。2023年10月1日よりステマ規制が施行され、広告・宣伝であるにもかかわらず、消費者が広告・宣伝と気づかないようにPRを行うことは違法となりました。違反した企業は処罰の対象となります。
そのため、インフルエンサーマーケティング関連の投稿には、それぞれ「PR」「提供」など広告だとわかる表記をわかりやすく記載するようにしましょう。
なお、ステマ規制については以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひあわせてご覧ください。
ステマ規制とは?施行背景や規制対象、SNS運用での考え方・対策について
ポイントを押さえてインフルエンサーマーケティングに着手してみよう
インフルエンサーマーケティングは、高い共感性・訴求力が期待できるマーケティング施策です。企業が商品やサービスを直接PRするよりも消費者に受け入れてもらいやすいというメリットがあることから、購買促進につながりやすいといえます。
Instagram(インスタグラム)運用で思うような効果を得られていない場合は、インフルエンサーマーケティングに目を向けてみるのもよいかもしれません。